ニュースで2つの名前が併記される違和感
eスポーツがスポーツとして認められつつある中、現状のeスポーツ界隈とリアルスポーツとの文化のズレが散見されるようになりました。
eスポーツ関連のニュースを見ていると、ふと、ある違和感に気付く時があります。
それが、プレイヤーネームという存在です。

出典:Ameba
eスポーツ関連のニュースを見てみると、選手名(プレイヤー名:〇〇)と実名とプレイヤーネームが併記されています。
選手がプレーヤーネームを使う背景としては、eスポーツで扱われているタイトルの大半が、オンラインゲームが由来となっている点です。
ネット社会では個人情報の流出を防ぐためハンドルネームなどの匿名を使って活動をしています。
SNSや掲示板などネットでの活動と同様に、オンラインゲームもハンドルネームやプレーヤーネームを使って活動をしてきています。
そしてそのまま大会に出た結果、実名とプレイヤーネームが併記されるという奇妙な光景になっているのです。
顔と実名を出した以上、実名を秘匿するためのプレーヤーネームを使う必然性はなくなったのですが、それまで使っていたゲームでのIDが、そのタイトルで
アイデンティティとして存在している以上、そのプレーヤーネームを使う必然性があります。
また、eスポーツを応援してきたファンに対して、急な呼び名の変更による混乱を避けるためであるわけです。
しかし、eスポーツがスポーツの1つとして国際的なスポーツ大会へ出場するとなると、どうしても浮いた存在になってしまいます。
プレイヤーたちはどう思っているのか?
ゲームプレイヤーだけでなくゲーム実況者も本名を公開しています。
プレイヤーネームと本名を併記したり、本名のみで活動するなど個人によって様々ですが、本名を公開したことによる弊害は特にないようです。
本名を名乗ることによって、プレイヤーネームの読み方や書き方の説明をすることもなく、かえって楽になったり、仕事上で信頼関係を得やすくなったとい
意見もあります。
逆に本名を公開せず、プレイヤーネームのみで活動している人たちはどうなのでしょうか。

『クラッシュ・ロワイヤル』でトッププレーヤーとして活動しながら、「クラロワリーグ」で実況も担当しているドズル氏は「現在は本名を公開していません。
する予定も今のところありません。
公開しないのは特に深い理由があるわけではなく、逆に公開する理由がないと思っているからです。公表自体はいつしてもいいと思っています」とのことです。
プレイヤーネームで活動していてもデメリットや弊害がないため、本名を公開する必要がないと考えているようです。
多くの現役eスポーツキャスターは、必要があれば本名に移行することもやぶさかではないと考えているようです。
ただ、これまでの活動実績とプレーヤーネームとして認識している人がいるため、アイデンティティとしてプレーヤーネームを使用するというスタイルをとっ
ているようです。
また、海外のe-スポーツ大会などでは本名ではなくプレイヤーネームで読み上げられることも多く、それゆえ本名を公開する必要がないととらえているという
考え方もありました。
本名かプレイヤーネームかどちらが主流になるかはこれからeスポーツに興味を持ち、参加してくる将来のファンや選手にかかってくるのでしょう。