アジア競技大会開催目前での出来事
アジア競技大会に出場が決まったeスポーツの日本代表ですが、試合がもうすぐという6月終わりになり、日本オリンピック連盟(JOC)の対応に注目が集まっています。
それは「JOCが派遣する正式な日本代表ではない」というものです。
これは一体どういう事なのでしょうか?
JOCのスタンスとしては、eスポーツ選手を派遣するのは日本eスポーツ連合(JeSU)であってJOCではない、というものです。
正式なJOCの派遣選手ではないため、日本代表の統一ユニフォームもなく、現地の滞在費の支給もありません。さらにはJOCの公式な記録にも残らないのです。
そのため、開会式や閉会式に出る事はできず、場合によっては選手村に入れない可能性も出てきています。
eスポーツはスポーツではない?
JOCの内部には「eスポーツはスポーツでない」という慎重な考え方が根強いようです。
「eスポーツが公開競技になると現地から連絡を受けたのはつい先日で、きちんと議論している時間がなかった」とJOC側は説明しています。
しかし、eスポーツが正式競技になる、と発表になったのは最近の事ではありません。
体を動かさないものはスポーツとしてJOCに認めてもらえないのでしょうか。
決してそうではありません。
中国の広州で行われたアジア競技大会の種目に囲碁が選ばれました。その際にJOCは選手を派遣しています。
この時は、日本棋院、関西棋院、日本ペア碁協会の3団体が統一団体の「全日本囲碁連合」を設立し、JOCはこれを承認しています。

出典:NomarkLog
今後eスポーツは正式競技へ?
2022年に行われるアジア競技大会からは、eスポーツがメダルを伴う公式競技になるという見通しです。
また、2024年のパリ五輪ではeスポーツが競技として採用されるのでは、とも言われています。
今回の日本選手団の活躍や、競技自体の盛り上がりや注目度、今後の大会によっては、JOCの対応が変わってくるかもしれません。